「肉となったみことばと共に」

《2023年1月9日(月)聖アーノルド・ヤンセン祭記念ミサ時の説教抜粋》

 

創立者聖アーノルド・ヤンセン祭記念ミサ及び就任式を無事行うことができ、まず聖なる三位一体の神に感謝致します。そして、前管区長ジエブーラ神父様をはじめ今まで顧問として使命を果たされてきた兄弟会員たちに感謝します。ヘラ神父様、キサラ神父様、松本神父様、メレ神父様、ありがとうございました。新顧問の兄弟会員とともに、日本管区の皆さまに、わたしたちへの信頼と期待に感謝申し上げ、これからもご協力やご助言などをいただければ幸いです。聖霊会、協力者の皆さまとともに、アーノルドファミリーの兄弟姉妹として与えられた使命を忠実に果たしていくことができますよう、心も力も合わせていきましょう。

さて、神言会日本管区にとって特に新たなスタートとなったことを強く感じます。新年を祝い、今日のこの日に日本の社会は成人の日を祝っています。新たな道が開かれる若者たちには、不安もあれば希望もあります。新顧問の私たちにも、この重責を担うことができるのかという不安もありますが、皆さまと一緒に働くのであれば、神様の恵みによってどんなことでも乗り越えていけるという希望を感じます。それに、今日は記念する「主の洗礼の祝日」で、この日を境に主イエスが公的生活を始め、宣教活動を始めました。典礼の視点から見ても降誕節から年間に移るこの節目の時は本当に意味深いものです。

思えば、聖アーノルド・ヤンセンが新しいことをしようと思う時に色々ありました。壁にぶつかることもあれば、新たな道が開くこともありました。色々な試練とチャンスが待っていました。文化闘争、金銭的な問題、司教たちの反対、一緒に始めた方々との人間関係などなど。しかし、神様への揺るぎない信頼、力となる希望、無償の愛に燃えていたことでしょう。そして、肉となったみことばが、わたしたちとともに宿られ、インマヌエル「神は我々と共におられる」ことを心から信じて生きていました。いや、生かされていました。その栄光を見た創立者聖アーノルド・ヤンセンは、日々神のみ旨を行うことがどんなに難しいことであっても見事に生きていました。

アーノルドファミリーのわたしたちにとっては、感慨深いものです。日本という社会において、コロナ禍もあり、高齢化・少子化傾向にある日本の教会の中で、奉献生活を通して、どんな働きが求められているか。どんな生き方がふさわしいか。どのように判断すればいいか、考えさせられます。揺るぎない気持ちで「神は我々と共におられる」「みことばは肉となって、わたしたちのうちに宿られた」ことを心にとめおき、進むことが大切でしょう。この記念すべき日に、三位一体の神が私たちを主イエス・キリストの愛のきずなによって、よりしっかり結ばれ、これからの歩みの上に神の豊かな祝福と導きを信じ進みます。

主がわたしたちと共におられるからこそ、共に歩むことができます。また出向いていくという言葉をよく耳にします。どのように実現するかそれぞれの場で色々な形でできるでしょう。小教区、教育現場、医療現場、研究、事務、外国人司牧、管理、正義と平和に関する仕事などなど、神が共におられ、全教会と共に歩み、アーノルドファミリーの兄弟姉妹という特別な絆を大切にしながら、ともに福音を宣べ伝えていきたいと思います。最後に、お互いに祈り合いましょう。

サンティアゴ・エドガルド・ジュニア(ディンド)