世界の神言会

国際共同体

神言会は創立の目的が外国宣教ですので、各国の共同体も実に国際色豊かなものです。創立当初はヨーロッパから派遣された会員が主でしたが、現在では、アジア、アフリカ、南米、北米、ヨーロッパと、すべての地域からの宣教師が邦人会員と共に宣教活動に従事しています。神言会最初の中国宣教師、ヨゼフ・フライナーデメッツは自らが中国人になりきるよう、中国人と同じ服を着、同じものを食べ、同じ所に住み、何より中国人を心の底から愛していました。彼に続く神言会宣教師は、文化の違う会員同士の共同生活を通して神の国をあかしし、宣教地の文化や宗教、思想を尊重して、自分たちの神を押しつける宣教ではなく、人々のうちに働く神を見いだす宣教を行っています。

 

養成

インドネシアの修練士たち

神言会は、宣教を始めたときから宣教師の派遣だけではなく、邦人修道士、司祭の養成に力を入れてきました。宣教地における邦人会員の養成は、各国の文化に根ざした宣教活動のために非常に大きな役割を果たしています。また、終生誓願を立ててからの派遣だけでなく、有期誓願期、または志願期における海外研修プログラムも積極的に行われています。

 

正義と平和

フィリピンの刑務所でのミサ

神言会は貧しい人々や抑圧されている人々との連帯の中で、福音に従って正義を促進していくことを一つの義務としています(会憲112項)。この精神に従い、私たちは世界中の特別に貧しい地域に入り人間の尊厳の回復のために働いています。また、抑圧的な組織や社会制度に反対し、様々な手段を通してこれと闘いますが、その手段のひとつとして聖霊会と合同のNGO、VIVAT Internationalを設立、国連経済社会理事会から特別諮問資格を受け、ニューヨークの国連本部を舞台にアドボカシー活動を行っています。

 

コミュニケーション

メディアを通しての宣教は、神言会創立当初からの大きな特徴です。はじめに『聖心の小使徒』という雑誌を生み出した印刷所は、大きく様変わりして今も多くの印刷物を送り出しています。各管区はそれぞれのニーズに合わせ、テレビやラジオ番組の作成と放映、インターネットを通しての様々な講座、CDやビデオなどの制作販売、出版活動など、多様な形のメディアを通して宣教に取り組んでいます。

 

教育活動

パプアニューギニアでの教育活動

アーノルド・ヤンセンは宣教神学校を設立した時から、教育を活動の一つの柱として位置づけ、力を入れてきました。いわゆる高等教育の場で社会を担うリーダーを育てるのはもちろんのこと、貧しい地域で教育の機会を与えられていない人々、また押しよせる開発の波に飲み込まれようとしている人々に対する教育活動を通して社会の福音化に努めています。