日本管区の活動

小教区

南山教会

現在神言会は新潟、仙台、東京、名古屋、福岡、長崎、鹿児島の各教区で約30の小教区を担当しています。新潟教区では秋田県のすべての小教区を担当しており、そのほとんどの小教区で幼稚園や保育園を通して地域との交流を深めています。仙台教区では、2011年の震災を機に、会員派遣が始められました。東京教区では吉祥寺教会を担当しています。非常に大きな小教区で、様々な信徒グループの活動が活発に行われています。名古屋教区には日本管区の本部があり、約10の小教区を担当しています。近年名古屋教区では外国人信徒が急増しており、特に西三河地区では多言語によるミサが行われ、国際共同体作りを目指し、邦人、外国人宣教師が共同で司牧にあたっています。福岡教区では五つの小教区司牧、鹿児島教区では滞日外国人司牧に関わり、長崎教区では西町教会を担当しており、小教区、幼稚園、小学校を通して地域に深く根ざした宣教を行っています。

学校教育

南山大学

神言会は教育の分野でも福音宣教を積極的に進めており、日本管区では保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と幅広い活動を行っています。それらの学校では、すべての人が神のもとに尊重される社会づくりを目指して「人間の尊厳のために」というキリスト教の精神に基づいた教育が行われています。また、南山大学内に設置されている宗教文化研究所では諸宗教研究と対話が積極的に行われており、諸宗教間の相互理解の促進のため、重要な役割を果たしています。また、同じキャンパスにある人類学研究所も神言会ならではの研究を進めています。

社会問題への取り組み

炊き出し活動

正義と平和活動は神言会のカリスマのひとつですが、日本管区においてもこの分野の活動に関して多くの会員が取り組んできました。ゲオルグ・ゲマインダ師によって始められた、愛の実行運動(AJU)。名古屋教区福信館炊き出し部での野宿労働者支援活動。各地のDARCサポート。フィリピン、カンボジア、インドでの学校建設協力。刑務所司牧。また滞日外国人支援など多くの活動があり、学校などを通してそれらの活動への参加、紹介も行っています。 東日本大震災発災後は、会員派遣や神学生のボランティア活動を通して支援を続けています。さらに、南山大学の社会倫理研究所では、社会問題を様々な角度から分析しています。

修道院

多治見修道院

日本管区には、秋田県、長野県、岐阜県、愛知県、長崎県に六つの修道院があります。特に1930年に設立された多治見修道院は、日本管区の母院とも言えるもので、会員墓地、修練院、多治見教会、研修センター、黙想の家など、多くの施設が敷地内に設置されています。また、多治見修道院は日本で唯一ワインを造っている修道院でもあり、戦時中の物資が不足した時代には各地の教会にワインを支給していました。修道院の裏林を歩く十字架の道行きの奥には土岐川が流れており、黙想に最適な環境を与えてくれます。

養成機関

神言神学院

現在、日本管区には小神学院、志願院、修練院、大神学院、ザビエルハウス(海外研修プログラムで来日している神学生のための神学院)の五つの養成機関があります。それぞれの場で司祭、修道士の養成を行っていますが、そこでの特徴は、やはり国際性、多文化性でしょう。どの養成機関でも指導者の中にほぼ必ず外国籍宣教師がおり、大神学院は共同体の半数以上が外国籍神学生です(海外で神言会に入会した人も、日本に移住してから入会した人もいます)。外国籍神学生にとって日本語で神学を学ぶのはとても大変ですが、互いの文化と接しながら送る養成期間はかけがえのない経験となります。また、邦人神学生の海外研修プログラム(Overseas Training Program)も充実しています。